2021年度コンテストでも12校が採択されました。各校では、プロジェクト計画を策定し、予算を確定させて、開発を開始しています。 目下、計画に基づき、プロジェクトに必要な装置、測定器、部材、各種ソフトなどを調達しながら設計や試作に取り組んでいます。ここでは、各校の開発風景、実証風景を紹介します。

旭川高専次世代トマト収穫支援ゴーグル with 5G:旭川トマト研究会5G部局

実証概要

本提案は、国内および国外の野菜の生産において生産額トップを誇るトマト収穫を支援する次世代トマト収穫支援ゴーグル(糖度・酸度・大きさの推定機能、市場価格推定による収穫時期の最適化機能)である。
支援ゴーグルが5Gネットワークに接続されることで、ゴーグルから得られる高精細画像を無圧縮でクラウドサーバにアップロードし、AIで解析後、解析結果をゴーグルへリターンさせるまでの一連動作を低遅延で実現可能である。さらに、同じ農場で支援ゴーグルを装着した作業者のデータを高速に同期し、最適な協働作業を実現できる。また、トマト以外の野菜にも適応可能なシステムであり、農業のDX化に大きく貢献できる。

進捗状況

各項目とも計画との乖離はほぼ無く、順調に進捗している状況である。物品調達は、主に必要となる5G回線は契約を完了し、MRゴーグルと糖酸度計は納品待ちの状態である。納品待ちの物品に関しては、研究室に既存の物品で代用して開発を進めている。トマト情報推定システムは、学習に必要なデータを取得している段階である。MRゴーグルシステムは、必要な通信プログラムを作成中である。市場価格推定システムは、必要な市場価格データの収集およびデータの成形を実施している。
(2021年9月末時点状況報告)

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システム構成図
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実証模様
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福井高専サバゲライブ!:サバゲライバー
(旧:5G・IoTを利用したサバゲー配信システム「サバゲライブ!」)

実証概要

「サバゲライブ!」は、5G通信とIoTを使ってサバゲーの様子をライブ配信し、視聴者も一緒になって体感ができるシステムである。サバゲーでは失明防止用ゴーグルを使用する。これに5G対応の端末を搭載し、カメラ、GPS、センサなどの情報をライブ配信をすることで視聴者は各プレイヤーの視点を共有でき、暗に見られているということを知らせることで、ルールやマナーの向上に資することができる。またプレイヤーのエアガンの振動データを通信して視聴者のコントローラーを振動させることで実際のサバゲーを体感することもできる。
初心者でも気軽にサバゲーを視聴、体感ができ、サバゲーに対するネガティブな意識を払拭し、魅力を伝えることで、必ず地域の活性化につながる。

進捗状況

サバゲーフィールドでのヒアリングを8月下旬に行った。10月中の完成目標なので特に問題はない。ドローンやスマートフォンなどは10月中に、購入を検討する。サーバーを構築後、各システムと連携し、福井高専で予備実証をしたうえで、実地実証を行うことにした。

(2021年9月末時点状況報告)

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システム構成図
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実証模様
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鈴鹿高専三重ブランド「四日市萬古焼」から和食文化の魅力を発信 ~土鍋から始まる新たな料理ビジネス創出~:BANKOYAKI with KOSEN

実証概要

伝統工芸品「四日市萬古焼」は三重県北勢地域の地場産業である。土鍋の国内シェアは、80~90%を占める三重のブランドである。しかし、土鍋の普及率は低下していく傾向である。その理由は、「土鍋の使い方がわからない」「炊飯器でいい」などが挙げられる。
それらの解決策として、ワイヤレスIoTを用いて誰でも簡単に土鍋で料理できるサービスを提供する。具体的に、土鍋の蒸気の「ピー音」に着目し、音センサを取り付け、炊飯時間や火を止めるタイミングといった土鍋状態を把握する。次に、得られたデータから料理工程の通知・レシピ検索・レシピ共有する料理アプリ(土NAVI)を開発(土鍋料理レシピの開発・蓄積・発信)する。ユーザーは、土鍋に付属ツールを取り付け、スマートフォンでワイヤレス通信を行う。

進捗状況

音解析実験や、アプリ開発を行うための物品の調達は一通り行った。無線系の設計・検証、料理ナビゲーションアプリの設計・開発が当初のスケジュールより遅れている。その他の項目はスケジュール通りに進んでいる。

(2021年9月末時点状況報告)

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システム構成図
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実証模様
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鳥羽商船高専クロロフィル・水温センサ搭載のIoT海洋観測器による牡蠣養殖支援:nakakoga-lab
(旧:牡蠣養殖の効率化)

実証概要

現在の牡蠣養殖では、採苗する場所や時期が詳しく把握できず、生育できる牡蠣の量が不安定である。また、牡蠣の餌である植物プランクトンが多くいる深さが分からず、牡蠣の生育に時間がかかることが問題となっている。
そこで、過去の種見のデータから牡蠣の種苗が多くいる場所や時期を推測し、より多くの種を付着できるようにする。また、クロロフィル量を観測することで、植物プランクトンの量を推定し、牡蠣の生育に最適な深さを指示することで、安定した牡蠣の生産を確保できるようにする。

進捗状況

システム構築はまだできていない。データが不足していることもあり疑似データを使用してのモデル構築を検討している。そのため、データの数が増えるまでサイト画面や通知システムなどのシステム構築面を固めている。ハード面に関してはRaspberryPiで自動昇降機の制御方法を検討し、昇降機のモデルを制作中である。

(2021年9月末時点状況報告)

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実証模様
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米子高専カラス追尾・撃退のためのドローン自動制御システム:とっとり梨みまもり隊

実証概要

鳥取県は梨・スイカ・長いもなどの生産が盛んである。一方でカラス等の鳥類による果実や野菜などの食害は、最も大きな農作物被害の一つで深刻な問題となっている。特にカラスは学習能力が高く、空砲や反射材といった既存の対策ではすぐに慣れて効果が持続しない。
そこで、この食害を低減するため「深層学習を用いた物体検出」と鳥類威嚇に効果的と考えられる「ドローン」をワイヤレスIOT技術で連動させてカラスを追い払うシステムを開発する。

進捗状況

全体としては、概ね当初のスケジュール通りに進行している。しかしながら、協力先の石田梨農園さんの繁忙期がひと段落するまで総合検証はペンディングする。
ノートPC(モデル適用およびドローン制御用)、Raspberry Pi(通信用)など、ドローンの自動運転・無線通信制御に必要な物品は調達済みである。
物品調達については検出対象との距離を図るためのLiDARの購入について検討中である。

(2021年9月末時点状況報告)

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呉高専たけのこ自動採掘ロボットと生育データ蓄積による農業継承システム:Team SAI (Smart Agriculture Inheritance)

実証概要

竹原市特産品の筍は広島県内の90%の生産量であるが、少数の筍農家の高齢化と高度なノウハウ(空気に触れていない新鮮な土中生育筍を採掘)継承で深刻な課題がある。また、若年層後継者にとって土中筍を見つけること自体困難を極め、さらに重労働を伴う。
そこで、土中で生育する筍を我々の開発による地中レーダによって探知し、筍上方の土表面にマーキング、さらに掘り起こし収穫を行うロボットを製作する。またマーキングと同時にロボットに設置したIoT端末によるWebマッピングを通して経年生育状況データを蓄積し、各年の予想収穫範囲特定と適正な竹林管理がノウハウによらず実施できるシステムを開発する。

進捗状況

ROS(Robot Operating System)による自動走行ロボットにおいては市場半導体不足による物品購入の遅れが生じた。現在2次元マップ生成について検証中、今年度はセンサ評価までにとどまる予定。
GNSSおよびLTE回線においては関連機器の秘密保持契約およびサービスの契約などを行っており、導入にしばらく時間を要する見込み。現在、各制御方法について検討中。
たけのこ探知レーダにおいてはFPGAによる計算処理プログラム開発およびアンテナ設計を行っている。
リモコン走行は実地検証可能と思われるが、自動走行モデルは校内でのセンサ複合評価にとどまる見通し。

(2021年9月末時点状況報告)

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システム構成図
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香川高専2Uキューブサットによる山間および洋上防災データの収集技術実証:チームKYNA
(旧:LPWA(LoRa)モジュール搭載2Uキューブサットによる山間および洋上防災データの収集技術実証)

(香川高専は代表校で、他に米子高専、新居浜高専、明石高専の4校連盟)

実証概要

LPWA(LoRa)による通信は、現在、多くのセンサーシステムに活用されている。LPWA(LoRa)は、遠距離見通し内通信を実現する反面、見通し外通信に弱いという問題点を持つ。
本提案では、2U(20cm×10cm×10cm)サイズの超小型人工衛星を活用し、「地上ー地上」ならびに「地上ー洋上」間でのLPWA(LoRa)通信データを上空の超小型人工衛星でも受信し、衛星から430MHz帯のアマチュア無線通信により地上へダウンリンクする通信技術実証を提案する。本技術により山間部や洋上等見通しが不安定なケースにおいて、上空を通過する衛星による広域データ収集を合わせて実現することにより、通信品質の向上を図る。

進捗状況

物品の調達、全体システム構成の検討が終了した。海洋ブイ、傾斜センサの検討が終わり、現在、設計中である。KOSEN-1衛星の引き渡しが8月に終わり、無線系の設計・検証は順調であるが、予備実験として行う予定であったバルーンサットの実証実験は、香川県、高知県でのまん延防止等重点処置の適用を受け、県外への移動が伴うため1か月延期することとした。

(2021年9月末時点状況報告)

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弓削商船高専ライフジャケット着用をインテリジェントキーとするLPWAによる漁船見守りシステム:離島工学推進隊

実証概要

離島には、漁業を一人で楽しむ高齢者が少なくない。海上での死亡事故の多くの原因は海中転落事故であり、そのほとんどがライフジャケットを着用していない。また、海上には携帯電話の不感地域もあり、エンジントラブルや心筋梗塞などの突然の発病においては、迅速な救難救助が必要となる。
本申請では、漁船にGPS、マイコン、LCD等で構成したLPWA漁船端末を設置する。本端末によって漁船のGPS情報やエンジンの始動状態などをクラウド上のサーバへ転送する。さらに、BLEとマイコンを埋め込んだ救命胴衣によって、着用しなければエンジンが始動できないインテリジェントキー型のライフジャケットを開発する。

進捗状況

ハードウェア関連の作業項目について大幅なスケジュール変更を行った。当初の予定では夏季長期休暇前に設計などの作業を始める予定が、プロジェクト計画書完成の遅れ等により不可能になった。ハードウェア関連の作業は長期休暇終了後の10月より着手とした。
ソフトウェア関連の作業項目は作業が長期休暇中でも行え、予定よりも早く作業が終了する見通しである。

(2021年9月末時点状況報告)

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佐世保高専5Gを用いた水中構造物の3次元化と海洋環境情報の見える化:3Diver
(旧:ローカル5Gを用いた水中構造物の3次元化と海洋環境情報の見える化)

実証概要

長崎県は水産業や造船業の盛んな海洋県であり、造船ドックや海洋構造物、養殖生けす等の水中構造物が特に多い地域である。これらの構造物は主に海中にあるため劣化が激しく、その経年劣化状態を追跡して定期的な保守を行う必要がある。
海中ドローンを用いて海中の構造物を多方向から写真撮影し、それらの写真を海中ドローンに接続した水面ブイから5G回線を用いて陸上に伝送し、その画像から海中構造物の3次元モデルを作成する。この3次元モデルをアーカイブ化して海中構造物の経年劣化診断に役立てる。また、取得した水中構造物の映像からAIを用いて錆画像の自動抽出を行い、錆による水中構造物の劣化診断に役立てる。さらに、センサにより温度や塩分濃度等の海中環境情報を把握し、それらを活用する養殖業等を支援する。

進捗状況

部品調達の進捗率は約90%と予定通りである。3D化については静止画からの3D画像生成を実施しました。AIプログラム作成については基礎学習中である。海洋センサ―インターフェースは動作するか実験中である。全体システム構成図はできていて、センサデータの取得確認とデータ一括伝送が可能か調査の予定である。

(2021年9月末時点状況報告)

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佐世保高専海中音景解析による浅海域生物モニタリングシステム:Iha_labo

実証概要

本案は、海洋生物が発する“行動音”をセンシングし、海域の生態系をリアルタイムで把握するシステムを提案する。日本近海に生息するテッポウエビ類やウニ類は威嚇、咀嚼時に音を発することが知られており豊かな海ほど騒々しい。この音を解析し、ワイヤレス通信によってクラウド上に集約することによって広範囲海域における生息数を推定し、海の生態系把握および保全に利用し、長崎県水産業の重要課題である「磯焼け」や「赤潮」の解決を目指す。
本システムは、海上に設置したブイにマイクを備えたIoTデバイスを取り付け海中の生物音を集音、高速フーリエ変換および特徴抽出によってテッポウエビ類やウニ類を特定し、時間および場所をデータ化する。このデータをLoRa(LPWA)とsakura.io(LTE)を組み合わせたネットワークを通じて収集・解析し、海の豊かさを数値化することによって海の見える化を行う。

進捗状況

無線系、センシングデバイス、ゲートウェイ、アプリケーションにわけて開発を進めている。無線系の開発は順調に進んでいるが、システムの主要部(センシングデバイス、ゲートウェイ、アプリケーション)の開発が遅れている。特にゲートウェイ、アプリケーションの開発ができていないため、今後開発を急ピッチで進めていく予定。
物品調達は順調に進んでいる。システムの主要部の外装等の調達は開発が進んでから行っていく予定。
連携先との調整状況に関しては、ウニサンプルの提供はOK。連絡を密にとるようにしていく。

(2021年9月末時点状況報告)

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佐世保高専長崎発赤潮発生状況共有サービス:KIKUTAKE FAMILY

実証概要

海水中の赤潮プランクトンの有無の判断は、現在でも公共機関の熟練作業者による目視により行われている。加えて、漁業従事者への通知は、海水採取後半日~1日程度かかっている。
そこで、ポータブルタイプのプランクトン画像取得/送信装置を製作し、クラウド上の評価システムにより受信した画像をAI(深層学習)により評価し、その結果をユーザに回答するサービスを提供することで、赤潮プランクトン発生状況を漁業従事者自らが即時に判断でき、赤潮プランクトン発生時の早期対応により被害低減/防止につながる。なお、深刻な赤潮被害が発生している国や地域は多く、広くサービスを提供できると考えられる。一方、データベース化したプランクトン情報を活用し、海水環境や養殖魚の育成環境を数値的に表現できるなど、他サービスへの展開も期待できる。

進捗状況

システム全体の構成の検討は終わっており、プロジェクト全体としては、概ね順調に推移している。連携企業とコンタクトを取りながら、ハードウェアについては予定通り9月末までには完成すると報告を受けている。今後の開発の中心作業は、AIモデルの構築になる。

(2021年9月末時点状況報告)

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都城高専IoTの力で楽しい日本の畜産の未来を提供する ~RAKU☆CHIKU:Labo.U1

実証概要

本校の所在する南九州地方では、近年、畜産業従事者の高齢化が問題となっている。この高齢化の進行には、様々な要因があるが、家族経営の小規模な畜産農家に限ると、他の仕事に比べ休暇が取得しづらいことや、所得が安定しないため、若者が家業を継ぐことを敬遠していることが最も大きな要因となっている。
そこで、我々は家畜が食べる飼料の残量に着目し、これを計測し可視化するシステムを構築した。今後は、このシステムで得られたデータから飼料の残量を予測し、自動発注することで畜産農家の負担軽減を図る。また、安定した家畜の生育のため、飼料の残量データと家畜の成長データを組み合わせ、効率的な餌の配分を分析できるようにする。

進捗状況

全体の進捗状況は概ね予定通り進行している。現在考えられうる必要な物品はすべて調達済みである。
無線系の設計・検証は予定通り完了し、資料計測システムのブラッシュアップ、飼料の残量予測の設計・開発も想定通りに開発が進んでいる。
7月に関係者へのヒヤリング・実証実験箇所の現地調査を行い、必要な機能の詳細な情報や、実証実験の実施可能な日の確認をした。

(2021年9月末時点状況報告)

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本件に関するお問い合わせ先
株式会社サイバー創研(WiCON運営事務局)
担当:佐野/坂下/藤木
E-mail : kosen-iot@cybersoken.com
Tel: 03-3490-3181
〒141-0031東京都品川区西五反田2-8-1 五反田ファーストビル 5階